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DQ10 RMT「ドラゴンクエストX」の1年をふり返って――Windows版のリリースやプレイ動画配信の公認など,さらなるプレイヤー増に向けた今後の展開について,齊藤陽介氏と藤澤 仁氏に話を聞いた


  スクウェア・エニックスのオンラインRPGドラクエ10 RMT 目覚めし五つの種族 オンライン」(Wii U / Wii / PC)が,2013年8月2日に,サービスインから1周年を迎えた。

  9月26日にWindows版がリリースされる「ドラゴンクエストX」。

  ※パッケージ画像はWii U版のものです

ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン


  サービスインから1年経った現在,「ドラゴンクエストX」は国内のオンラインゲームとしては最大規模のサービスに成長しており,その人気に衰えは見えない。その要因には,そもそも「ドラゴンクエスト」シリーズの知名度と人気の高さがあったことに疑いないが,それだけではなく,開発/運営の真摯かつ迅速な対応があったのも確かだろう。

  実際,2か月に1回の大型アップデートによるコンテンツの充実や,プレイヤーとの積極的なコミュニケーションに基づくシステムの改善が行われ,いまではサービス直後とは比べものにならないほど快適な内容に進化している。

  結果として「ドラゴンクエストX」は,オンラインゲームの初心者が安心してプレイでき,またオンラインゲーム経験者にとっても信頼できるタイトルとして,幅広いプレイヤー層の定着に成功し,国内最大規模の地位を確立したわけだ。

  その「ドラゴンクエストX」が,2013年9月27日,Windows版のサービスインという新たな局面を迎える。今回,4Gamerでは,Windows版をリリースする意図や,ニコニコ動画でのプレイヤーによる動画配信の公認,ゲーム自体の近況と今後の展開などを,同タイトルのプロデューサーを務めるスクウェア・エニックスの齊藤陽介氏と,ディレクターの藤澤 仁氏に聞いてみた。

  


  開発序盤から構想にあったWindows版のリリース

  4Gamer:

  本日はよろしくお願いします。まずは,先日発表されたDQ10 RMT「ドラゴンクエストX」のWindows版について,お話を聞かせてください。発表から時間が経っていますが,4Gamerとしては絶対外せない話題ですし。

  齊藤陽介(さいとうようすけ):スクウェア・エニックス プロデューサー統括部 エグゼクティブ・プロデューサー。黎明期からオンラインゲームの開発を行ってきた開発者で,「ドラゴンクエストX」でもプロデューサーを担当。代表作には「アストロノーカ」,「クロスゲート」,「ニーア レプリカント/ゲシュタルト」などがある


  齊藤氏:

  Windows版をリリースするのは,できるだけ多くの人に「ドラゴンクエストX」を遊んでいただきたいという,シンプルな理由からですね。Wii U版の登場で,たくさんの新たなお客様に入ってきて頂けましたが,コンシューマ機でオンラインゲームを遊ぶというのは,世間的にはまだまだハードルが高いことだと思っています。

  その一方で,今の時代,PCをネットにつなげずに使うケースはほとんどないですし,比較的低スペックのPCでも動作するゲームであれば,遊ぶまでのハードルを下げることができる。結果,より多くの人に「ドラゴンクエストX」を遊んで頂く機会を増やせると考えました。

  4Gamer:

  日本におけるコンシューマゲームの代名詞とも言える「ドラゴンクエスト」のナンバリングタイトルがPCで遊べるというのは,非常に感慨深いですね。そういう時代なのかと。

  齊藤氏:

  ええ,汎用機版でのリリースは,1988年のMSX/MSX2版「ドラゴンクエストII」以来です。

  4Gamer:

  Windows版の構想自体は早くからあったんですか?

  齊藤氏:

  そうですね。オンラインゲームである以上,Windows版は絶対やるべきだろうと,割と開発初期から話は出ていましたし,そこの調整は社内でもスムーズでした。また当然,任天堂さんに対しても,かなり早い段階でWindows版の展開についてはご相談させて頂いていました。

  4Gamer:

  なるほど。実際,Windows版発表の反響はどうだったんですか?

  齊藤氏:

  もちろん,心配されている方もいらっしゃるとは思いますが,概ねポジティブだという印象を受けています。とくに,ご家庭で居間のテレビを占領しなくてもよくなるのは,既存のプレイヤーの方にとっても好印象のようで。私自身,よくノートPCでMMORPGを遊んでいた人間ですから,Windows版の発売は待ち遠しいですねRMT

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