500円でこんなに遊べちゃっていいの? ゲームフリークが贈る新作「ソリティ馬」のファーストインプレッションを掲載
ファンタシースターオンライン2 RMT本日(2013年7月31日)リリースされたニンテンドー3DS用ソフト「ソリティ馬」は,ゲームフリーク初となる“自社パブリッシングタイトル”として,先週,電撃的に発表された作品。本作は,トランプの定番ゲームであるソリティアと,それに(なぜか)競馬という要素を組み合わせた異色のシミュレーション(?)ゲームだ。
「ソリティ馬」公式サイト
「ポケットモンスター」シリーズの開発元として知られるゲームフリークの新作タイトルだけに,ゲーム性はどうなっているのか? そもそも,なんでソリティアと競馬? という部分から気になって仕方がない本作なのだが,配信直前となるタイミングで,実際にプレイする機会を得た。開発者の説明を聞きながら,しばらく遊んで見たのだが……500円で販売されるものとは思えないほど,丁寧に作り込まれたゲームであることが判明した。
これは,かなり良く出来たゲームなのではないか?
4Gamer編集部では,さっそくゲームフリークから評価用のROMを借りてみることにした。というわけで,ここでは,本作の遊び心地を書き連ねたファーストインプレッションをお届けしてみたい。
「ソリティ馬」プロモーションムービー
ソリティアをしているだけなのに妙に楽しい
ソリティ馬は,プレイヤーが騎手となって馬を操り,レースに勝利することが目的のゲームだ――こう書くと,普通の競馬ゲームに思えるのだが,本作最大の特徴は,タイトルからも分かるように,トランプゲームの定番「ソリティア」を基にしたゲームシステムを採用していることだ。
簡単に言うと,競馬レースゲームの馬の操作部分を,ソリティアに置き換えたような内容なのだが,その“手触り”や,各種要素との案配が非常にうまく,ついつい遊び込んでしまう独特の魅力を放っている。
基本的なゲームの流れとしては,ひたすらレース(ソリティア)を繰り返しながら馬を育てていき,どこまで上位のレースで活躍できるかを目指すというものになる。一回のプレイ時間(レース)は10分ほどで,1頭の馬が育ちきるまでがだいたい1~2時間程度。
1匹の馬の成長や活躍に一喜一憂するという意味では,どことなく,「実況パワフルプロ野球」の「サクセスモード」にも近いプレイ感覚がある。大きなレースで活躍できる,良い感じの馬を育成してレースに勝った時の嬉しさはひとしおだ。
PSO2 RMTレースは,「ソリティアフェーズ」と「コントロールフェーズ」という,2つの流れを繰り返して進めていく。「ソリティアフェーズ」でソリティアを遊び,うまくプレイすると馬との「折り合い」が良くなり,馬の力を引き出せるようになっていく。その後は,「コントロールフェーズ」で馬の進路を決めたり,「気合」を溜めて最後の直線コースで使うパワーを蓄えるのだ。レース終盤の直線コースでは,レース中に溜めた「気合」によって,馬の「本気度」が変わる。本気度が高いほど,直線でスピードが出せるようになるので,道中でどれだけ気合を溜められるかによって,勝負の明暗が分かれるわけだ。
文章で説明すると小難しくみえるかもしれないが,実際の流れとしてはひたすらソリティアをやって,それに馬のコントロールといった要素が加えられるというだけの話で,ルールを把握してしまえば非常にシンプルなものだ。
そもそも,筆者がソリティアを遊んだのは,昔のWindowsに内蔵されていたものをポチポチとプレイした時以来なわけだが,懐かしさも手伝ってか,妙に楽しく感じてしまった。
いや,懐かしさだけではない。本作では,ソリティアと,それ以外の要素の組み合わせが非常に巧みで,それがついつい熱中してしまう大きな要因にもなっているRMT。