FF11 RMT経済危機な今こそオンラインゲーム産業はチャンス? ソウル中央大学ウィ教授インタビュー
FF11 RMT「ラグナロクオンライン」や「ファイナルファンタジーXI」などを皮切りに,日本で本格的にオンラインゲーム市場が立ち上がって,はや6年。急速な市場拡大が一端収束し,いわゆる“踊り場”にあると言われる現在の PCオンラインゲーム業界だが,PCオンラインゲーム業界が停滞感を感じさせる一方で,コンシューマ業界やアーケードゲーム業界など,広い視野でオンラインゲームというものに目を向けてみると,“オンラインの要素”は,ゆっくりとだが確実にゲームに根付きつつある。
世の中的には,経済危機だなんだと騒がれている昨今。そんななかで,不況に強いと言われるゲーム産業,またそれに連なるであろうオンラインゲーム産業の状況はどうなっているのだろうか。あるいは,今後どうなっていくのだろうか?
4Gamerでは,そんなオンラインゲーム産業の研究を行っている経営学者 魏 晶玄(ウィ・ジョンヒョン)氏にインタビューを行った。反響を呼んだ前回のインタビューからはや半年。最近は,主に中国のオンラインゲーム市場の調査を行っていたというウィ氏。今回は,ほとんど日本には伝わっていない中国ゲーム市場の最新動向を中心に据えながら,オンラインゲームビジネス,ひいてはゲームビジネスのあり方についてなど,いろいろな話を聞いてみた。
FF11 RMT実力と自信を着実に付けつつある中国のオンラインゲーム会社
4Gamer:
お久しぶりです。
最近は,中国のオンラインゲーム市場について調査されているそうですね。中国市場の状況に何か変化はありましたか?
ウィ・ジョンヒョン氏(以下,ウィ氏):
今回は,主に中国市場で展開している中国および韓国のオンランゲーム会社(の経営陣)にヒアリングを行って,中国市場における競争力の差に関する認識について調査を行いました。中国のゲーム会社と韓国のゲーム会社,それぞれがどこに優位性を感じていて,逆にどの分野に敗北意識を持っているのか。2年前に行った同様の調査と合わせ,経営陣の意識の変化について調べました。
4Gamer:
2年前……というと,まだ中国市場が立ち上がりでバブリーだった頃ですよね。
ウィ氏:
オンラインゲーム市場に限って言えば,中国市場はまだまだ元気があると思います。
今年,私が中国市場を調査して強く変化を感じたのは,中国のオンラインゲーム会社の「開発」に対する意識が大きく変化しているということです。
中国のオンラインゲーム会社といえば,ナスダック上場を果たしている盛大(シャンダ)や網易(ネットイーズ)などといった企業があるわけですが,これらの会社は,基本的に外部(海外)からコンテンツ(オンラインゲーム)を買ってきて,それを中国でサービスする……いわゆる“運営元”というスタイルの会社ですよね。
4Gamer:
そうですね。
ウィ氏:
今回の調査でハッキリと感じたのは,そういった中国企業のスタンスが,ここ数年で「運営」から「開発」という方向へ大きくシフトしていることなんですよ。
4Gamer:
なぜそのような変化があったのでしょう?
「新作のMMORPGは厳しい」と言われているなかで,完美世界は,日本で成功を収めたタイトルの一つだ
ウィ氏:
一つには,やはり「Perfect World -完美世界-」の開発元である北京完美時空網絡技術(以下,完美時空)が,2007年に米ナスダックで上場を果たし,大きな成功を収めたということがあるでしょう。2007年における投資市場の中国のオンラインゲーム会社への期待感はかなりもので,完美時空は,この上場で約400億円ほどの資金を手にしましたRMT。
4Gamer:
400億ですか。