FF14 RMT[TGS 2006#36]次世代オンラインゲームの収益構造はどうなる
TGS Forum 2006FF14 RMTで開催されたオンラインゲームセッションでは,日本の代表的なオンラインゲーム企業3社が参加して「ビジネスモデルの多様化が進むオンライン市場 - 次世代の主流となる収益構造を探る -」と題した講演とパネルディスカッションが行われた。NHN Japan,コーエー,そしてガンホー・オンライン・エンターテイメントといった錚々たるメンバーが語る,現状の収益構造および今後の収益構造の展望を見ていこう。
まず,国内最大のゲームポータル「ハンゲーム」を擁する,NHN Japan代表取締役社長千良鉉氏から,同社の取り組みについての講演があった。
NHN Japanの最大の特徴は,なんといっても,会員の母集団が1800万人と非常に多いことに尽きる。累計会員数だけではビジネスの指標になりにくいが,ほかの数字にしても,同時接続数で12万5000人,1日あたりのユニークIPで65万と非常に多く,広く知られたゲームポータルであることが分かる。
FF14 RMT 講演では,ナローバンド時代に創業した苦労話や,ユーザーのニーズに合わせるには,どのような付加価値をつけていくかといった方針について語られた。
ハンゲームの基本サービスはあくまで無料で,付加価値部分を有料にするという部分有料化というアプローチをとっている。ゲームだけでなく,アバター,コミュニティといったサービスを同時に展開しており,それぞれについて有料アイテムや有料アバター,有料コミュニティアイテムを取り扱っている。そして地味な部分だが,ユーザーが本当に求めているものを的確に察知してサービスに反映させていくことを第一としているようだ。
ハンゲームは,日本,韓国,中国,アメリカでサービスを展開しており,毎日合計100万人がアクセスしているという。サービスタイトルのほとんどは,日本で開発したものだが,海外サイトでのノウハウは共有されて運営改善に使われているそうである。
いち早くポータルでトップに立ったNHN Japanは,どこよりも有利な位置をキープしている。後述のコーエーは「GAME CITY」,ガンホーは「ガンホーゲームズ」といったポータルを展開しているが,認知度や集客力ではまだまだハンゲームが飛び抜けており,現在の顧客の満足度を上げていくことが,全体的な競争力を保つことにつながっているようだRMT。