プレイ解禁から一夜明けた「Diablo III」のファーストインプレッションをお届け。
ついに昨日正式サービスが始まった,Blizzard EntertainmentのアクションRPGシリーズ最新作「Diablo III」(PC / Mac)。日本でのプレイ解禁から一夜明け,筆者は10時間ほどプレイしたので,取り急ぎ,印象を簡単にまとめておこう。本稿末尾には,Diabloファンお馴染み,新鮮なお肉を求める“彼”の動画もおまけで掲載したので,こちらも合わせてチェックを。
なお,Diablo IIIのゲーム概要を把握しておきたいという人は,以前「こちら」に掲載したクローズドβテストプレイレポートに目を通してみてほしい。
ランダムマップの秀逸さに驚かされる
Diablo IIIの一般向けβテストは,8か月近くかけて正式サービスの直前まで行われた。おそらく熱心なファンは,βテストバージョンのボス「Skeleton King」を幾度となく撃破していることだろう。
そのため,製品版のスタート時,筆者は「Act1は十分遊んだから,早く先が見たいなぁ」と思っていたのだが,実際にプレイを始めてみると少し様子が違う。ゲームのさまざまな細かい部分に手が入っており,思いのほか新鮮にプレイできたのだ。
とくに,ランダムマップのバリエーションが大幅に増えている点が大きいだろう。しかも,生成される地形はかなり自然な仕上がりである。要所で発生する「押し寄せるモンスターを撃退せよ」といったイベントと相まって,いつでも新鮮な気分でトレジャーハントを楽しめそうだ。
当然のことながら「Skeleton King」を倒したあとも冒険は続くわけだが,Act1時点でのボリュームは筆者の想像以上だった。薄暗くどんよりとしたマップから,黄昏を景観に含むマップまで,そのビジュアルはさまざまだ。βテスト時に公開されていた範囲は,Act1のせいぜい半分から1/3くらいだったのだろう。
そんなこんなで冒険を進め,新天地に足を踏み入れては,しばらく操作を止めてダークファンタジーの雰囲気に存分に浸る。まったくもってDiablo IIIのグラフィックスは素晴らしい。
装着するRuneによって違った顔を見せる各種スキル
Diablo IIIは,βテスト中にゲームの仕様が何度も変更された。スキルシステム一つを取ってみても,CBTレポートの頃から大きく変わっている。今回は,筆者が現在プレイしているクラスBarbarianを例に,その仕様を簡単に紹介しておきたい。
スキルは,プレイヤーがマウスクリックやショートカットキー押下で発動する「アクティブスキル」と,常にキャラクターに効果を与え続ける「パッシブスキル」に大別される。前者は少しだけ,システムが複雑だ。
Barbarianが習得できるアクティブスキルは,「Primary」「Secondary」「Defensive」「Might」「Tactics」「Rage」の6系統に分けられており,各系統に3~4種類のスキルが用意されている(クラスによって用意される系統は異なる)。これらのスキルは,レベルアップによって少しずつアンロックされていく仕組みだ。
さらに各スキルには,専用の「Rune」と呼ばれるものが,それぞれ6種類用意されている。Runeは,いわばスキルを性能的に“装飾”するような存在で,1スキルにつき1つだけ設定することができる。たとえばAというスキルがあった場合,そのスキルにRune1を設定するかRune2を設定するかで,性能や使い勝手が大きく変わってくるというわけだ。
なおデフォルトの状態では,一つのスキル系統につき,一つのマウスボタン(あるいはショートカットキー)が割り当てられている。たとえば「Primary」のスキルは左クリック,「Secondary」が右クリックという形である。
ただ,冒険していると「『Primary』の中に有用なスキルが複数あって,ショートカットで切り替えながら一緒に使いたい」というケースも出てくるだろう。その場合は,ゲームオプションにある「Elective Mode」にチェックを入れて,キーアサインの制限を解除すればいい。
Act2以降,難度と共に興奮度も高まっていく
βテストの公開範囲以降のエリアに関しても,プレイフィールを簡単にお伝えしておこう。
まず,敵に倒されてしまうことの少ないAct1とは異なり,Act2以降になると難度がぐっと上がる印象だ。雑魚モンスターとの戦いでも,気を抜くとすぐに瀕死になる。
雑魚モンスターよりもランクが高く,討伐時にはマジックアイテムをドロップするネームドモンスターの出現率も高くなるため,ハイリスク・ハイリターンの色合いが少しずつ濃くなってくる。インベントリ内はMagic属性のアイテム(名前が青色)ですぐに一杯になり,Rare属性(黄色)もちらほら。ごく希にLegendary(橙色)を発見した瞬間は,思わず脳汁が溢れること請け合いだ。
本作のマルチプレイは参加人数に応じてモンスターの体力が上昇する仕組みとなっているが,人数が多いほど体力上昇の割合が下がるため,結果的に難度は下がる。
ソロプレイでも極端に難しいわけではなく,今作ではNPCの仲間(Follower)がとても頼りになる。βテストの範囲ではTemplar(近接攻撃タイプ)だけだったが,Act1の終盤でScoundrel(遠距離攻撃タイプ)が,そしてAct2に入るとEnchantress(魔法攻撃タイプ)が仲間になり,その中から一人を連れて冒険できる。彼らもマイキャラと同様にレベルアップし,スキルを覚えられるし,装備をカスタマイズすることもできる。ストーリーを進めてるとLeahなどの重要NPCが加わることもあり,一人でもパーティープレイっ“ぽい”雰囲気を味わえるだろう。
最後に,注目タイトルにはつきものの接続障害に関して。日本時間5月15日16:00のプレイ解禁直後はログインできない状態が続いたものの,2~3時間が経つ頃には概ねプレイできるようになっていた模様だ。北米のピークタイムなどではまだ不安が残るが,作品の注目度を考えるとまずまずといったところだろう。
というわけでファーストインプレッションは以上。筆者はさっそくAct3の冒険に戻ることにしよう。しかしまあ,相変わらず寝食を忘れるぐらいの勢いでプレイしてしまうタイトルだ。RMT