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2012年の「TERA」について,日本運営プロデューサーにインタビュー 


  NHN Japanがサービス中のMMORPG「TERA The Exiled Realm of Arborea」。昨年はさまざまな話題を提供してくれた本作だが,2012年も早速,活発な動きを見せはじめている。

 今回は,TERA rmtの日本運営プロデューサーを務めている鈴木貴宏氏に,本作の今後の動向について話を聞く機会を得たので,情報を整理しつつお伝えしていこう。2月1日に実施予定のアップデート内容(関連記事)や,開発コード「T4」アップデートに関する最新画像もお届けするので,プレイヤーはお見逃しなく。

2012年におけるTERAの運営方針について

NHN JapanのTERA運営チームと,開発元である韓国Bluehole Studioのスタッフは,普段週2回のペースでインターネットを通じたテレビ会議を行っているという。1月中旬には,日本運営チームのスタッフがBluehole Studioの本社を直接訪れ,2泊3日のスケジュールで綿密なミーティングを行ったとのことだ。
 そして,そのミーティングの場において,日本におけるTERAの現状を,両社間であらためて共有し,それを踏まえた上で,2012年にどういったスタンスで運営/開発していくかが決められたという。

今回話をうかがった,TERAの日本運営プロデューサーを務める鈴木貴宏氏によると,今後は日本のプレイヤーの意見をこれまで以上に真摯に受け止め,より早いペースでゲームへ反映させていく方針を固めたとのこと。Bluehole Studio本社でのミーティングでは,日本のプレイヤーが感じている不満や要望などについて,膨大な量のフィードバックが共有されたそうだ。

 
 鈴木氏によると,現在のTERAにとっては「サーバー統合」「不正行為プレイヤー」「エンドコンテンツの不足」「プレイヤー同士のコミュニティ」「運営チームからの通知不足」「細かなゲームバランス」への対応が急務だという。
 それぞれの問題について,今後どのように対応していくかのかについても,鈴木氏は可能な範囲で紹介してくれた。まず,1月25日に実施されたサーバー統合(関連記事)についてだが,これに関してはプレイヤーからの意見も多く,パーティを組みにくい状態の解消のため,最優先で実施したそうだ。しかし,速度を重視した結果,韓国で行われた統合の仕様をそのまま適用することになり,キャラクター名の重複処理について多くの意見,要望を受ける結果になってしまったという。
 キャラクター名の重複処理は,韓国では「先着制」の仕様が喜ばれたため,Bluehole Studioでは仕様変更を考えていなかったそうだが,鈴木氏が日本のユーザーの意見を持って再度協議をした結果,「プレイ時間が長いキャラクターが優先して名前を取得できる」仕様に落ち着いたというわけである。

 プログラムの不具合対応に関しては,今後はこれまでよりも早いペースで,細かな修正対応を行っていく予定だという。不正行為を行うプレイヤー(BOT等)に関しては,NHN Japanの積極的な対策により,運営チーム側で検知/発見できるBOTの割合が,ユニークユーザーの2%~5%程度まで減少している。鈴木氏はさらに,プレイヤーの目に見える成果を出し続けるため,不正ユーザーを報告しやすくするシステムを導入するなど,今後も引き続き対応を強化していくとコメントしていた。


エンドコンテンツ不足に関しては,当然Bluehole Studioでも認識しているが,その中でも問題なのは,多くのキャラクターがレベルキャップに到達している中,一部のハイエンド向け以外のコンテンツに参加するメリットが少なく,目的がなくなってしまう部分だと鈴木氏は語る。現在Bluehole Studioでは,新たなハイエンド向けインスタンスダンジョンを急ピッチで開発しつつ,“消費されにくい”コンテンツの企画も進めていくそうだ。

 また,TERAの公式サイトはデザインを重視するあまり,プレイヤー向けの告知情報が分かりづらい構成となっており,これについても早急に手を打つべきであると鈴木氏はコメント。そのほか,プレイヤー間のコミュニティを活性化させるため,今後は「ギルドに所属して活動するメリット」を前面に押し出していく必要を痛感しており,具体的な提案/協議をBluehole Studioに持ちかけているという。

 

2月1日に実施されるアップデートでは
新IDやサーバー間マッチングが実装に

 続いては,2月1日に実装予定のアップデートに関する内容を,ざっと紹介していこう。ちなみに本アップデートは,韓国では2011年の12月頭に実装されたもので,約2か月という,比較的短いスパンで日本へローカライズされることになる。これは単にローカライズを急いだだけでなく,日本の状況を鑑みて,不具合の修正などを行った状態で実装するそうだ。


【2種類のインスタンスダンジョン】

 2月1日のアップデートでは,高レベルキャラクター向けのフィールド型インスタンスダンジョンが2種類,新たに導入される。一つは「グラドゥシの結界」という名前で,“ビビッシュの実験場”のように,エリア内が大きく四つの区域に分割されている。次の区域へ行くには,強力なネームドモンスターを倒す必要があるようだ。

もう一つのインスタンスは,「ジャバルマンドーム」という名前で,森のような景観のフィールド型ダンジョンとなっている。橋の上などに遠距離攻撃を仕掛けてくるモンスターが出現するため,これへの対応が攻略時のポイントとのこと。

これらのインスタンスは,レベル58の1パーティー向けといった難度で,事実上ハイエンドコンテンツとして実装される。攻略が難しい分,報酬面でも大いに期待できそうだ。
 とくに見どころとなりそうなのは,ラスボスが稀にドロップする装備品だろう。これまでの装備にはない,特定スキルの効果が向上するオプションがついており,“紋章”に近いメリットが得られる。ただし,どのスキルが向上対象となっているかはランダムなので,繰り返し挑戦することになりそうだ。


【サーバー間のパーティマッチング機能】
 2月1日のアップデートでは,待望のサーバー間パーティマッチング機能も実装される。インスタンスダンジョンへ入場する際に,他のサーバーにいるキャラクターと一緒にパーティが編成できるようになるわけだ。PvPの“戦場システム”では,すでにサーバー間マッチングが実装されているが,(形は異なるものの)あれが通常のインスタンスにも対応したと考えると分かりやすいだろう。1月25日に行われたサーバー統合の効果もあり,今後はより手軽にインスタンス攻略が楽しめそうだ。

 2月1日のアップデートに関する情報は以上だが,それ以降も続々とアップデートが控えている状態である。とくに,韓国公式サイトや日本公式サイト内「ブルーの開発ノート」などでも公開されている,開発コード「T4」アップデートの“装飾アクセサリ”については,多くのプレイヤーが注目しているのではないだろうか。以下に,「T4」関連の新画像を掲載するので,ぜひチェックしてほしい。

※「T4」アップデートは現在開発中のため,アイテムのデザインや正式名称等は,今後変更される可能性があります

   

韓国版の最新大型アップデート,開発コード「T4」には,日本のTERAプレイヤーも大いに期待していることだろう。韓国での実装日はいまのところ未定だが,上で紹介した新画像を見ても分かるように,開発は着々と進んでいる。まずは2月1日のアップデートを楽しみにしつつ,「T4」のさらなる情報公開に注目していきたい。 RMT

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