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「TERA」をノートPCでプレイしたい人必見。


   美麗なグラフィックスと,フリーターゲッティングシステムとで,高い注目を集めている3D MMORPG,「TERA The Exiled Realm of Arborea」(以下,TERA)。2011年8月18日の正式サービス開始以降,がっつりプレイ中という人も多いことだろう。ただ,GPUに「GeForce 8800 GT」,CPUに「Core 2 Duo E6750/2.66GHz」以上をそれぞれ要求するという,3Dオンラインゲームとしてはかなり高めの仕様だけに,いざプレイを始めてみると,手元のPCでは性能的につらかったというケースもけっこうあるように推測される。
 その場合,まずデスクトップPCの買い換えを軸に,PCのアップグレードを検討することになるはずだが,「性能的に問題がないのであれば,ノートPCのほうがいい」という人も,最近では少なくないのではなかろうか。デスクトップPCの場合,どうしてもプレイする場所が固定されるが,ノートPCなら,自室だけでなく,リビングや寝室でもプレイできるからだ。とくにMMORPGの場合,ギルドメンバーとの約束などで定期的にログインする必要があるだけに,「ネットワーク環境さえあればどこからでもログインできる」というのは,意外と重要なポイントだったりする。

 では実際のところ,今日(こんにち)のゲーム用ノートPC,とくに,TERAの推奨認定を受けるようなPCだと,どの程度快適にプレイできるのだろうか。今回は,サードウェーブがPCショップ「ドスパラ」で販売しているTERA推奨ノートPC「Prime Note Galleria TERA推奨モデル QF560」(以下,Galleria QF560)を使って,ゲーマーが一番知りたいところをチェックしてみたい。

大きめの筐体で,性能だけでなく拡張性も確保
キーボードとタッチパッドのデキが意外に(!?)良好

   今回入手したのはGalleria QF560のBTO標準構成モデルだが,15.6インチ,解像度1920×1080ドットで,光沢加工された液晶パネルを採用する本体のサイズは395.4(W)×267.7(D)×55.6(H)mm。底面積は一般的な15.6インチクラスのノートPCと比べるとやや広く,しかも厚さはかなりあるといっていいレベルにある。端的に述べて,大きい。

   なぜここまで大きめの筐体なのか。それは,Galleria QF560が,3Dゲームをプレイできる「メインPC」として,拡張性を最大限確保しているからだ。ユーザーレベルでの構成部品変更はメーカー保証外の行為であり,変更したことによって何かトラブルが発生しても,筆者,4Gamer編集部,そしてドスパラはいっさい責任を負わないので注意してほしいが,それでも,底面の保護パネルを開けると,追加の2.5インチドライブベイや,追加のSO-DIMMスロット2基へ簡単にアクセスできるようになっているのは,極めて重要といえる。


   実際,ドスパラの販売ページでも,セカンダリのHDDを追加したり,そのついでにプライマリをHDDからSSDへ変更したりできるうえ,メインメモリ容量も4GB×4の最大16GBを選択可能。だが,仮に予算の都合からひとまずBTO標準構成で入手したとしても,自己責任を覚悟するなら,後からでも拡張できる。これはノートPCを長く使っていくうえで見逃せないポイントである。

 また,筐体の厚みを利用し,大型のファンを搭載できているのも,Galleria QF560の強みだ。本機では,GPUが「GeForce GTX 560M」に固定され,CPUはBTO標準構成だと4コア8スレッド動作の「Core i7-2720QM/2.20GHz」が搭載されるが,それらの発熱は,計5本のヒートパイプで放熱フィンへと運ばれ,60mm角相当(15mm厚)のファンで,それぞれ筐体外へ排出される仕掛けになっている。このパワフルな冷却機構のおかげで,ゲーム中,熱がキーボード部へ伝わってくるような心配は無用だ。

   キーボードの話が出たので続けると,キー配列は10キー付きの日本語で,キーとキーとの間に隙間が設けられた,いわゆるアイソレート仕様。ロールオーバーに関してこれといった情報はないのだが,4Gamer独自のキーチェッカ「4Gamer Keyboard Checker」(Version 1.0β)で確認すると,色分けされた[W/A/S/D]キー周辺のみ,組み合わせ次第で3~7キーが認識されるのを確認できている。
 TERAの場合,(標準では)[W/A/S/D]キーを中心に,周囲のキーもいろいろ使うことになるが,そういうときに「押したキーが認識されない」という可能性がある程度軽減されるのは,地味にありがたい。

   また,これはゲームとはあまり関係ないのだが,タッチパッドの感度もなかなか良好だ。正直,ゲーマー向けノートPCのタッチパッドは「一応付けておきますけど,皆さんマウス使うでしょうから感度とか適当ですよ」というのが多く,ちょっとしたWindows操作でも辟易させられることが少なくない。しかし,Galleria QF560であれば,日常作業くらいならマウスなしでもこなせてしまう印象なのである。もちろん,これでTERAもプレイできる,なんてことを言うつもりはないが,こういうところまでしっかり作ってあるのは好感が持てる。


5人パーティで前衛&後衛の快適度をテスト
ムービーで理解するGalleria QF560の実力

 では,このGalleria QF560を使うと,どういうグラフィックス設定でTERAを快適にプレイできるのか。今回は,2台のGalleria QF560を,別途用意したデスクトップ版Prime Galleria 3台ともどもNHN Japanへ持ち込んで,テストサーバーへ接続し,5人パーティでプレイすることにした。
 テストサーバーに接続したのは2011年8月11日のことで,テストサーバーの状況は基本的に,βテスト用サーバーと同じ。PCにかかるグラフィックスやシステムの負荷は,一般プレイヤーが接続するサーバーとまったく同じだ。
 異なるのは基本的にネットワーク負荷だけなので,「テストサーバーだから性能テストの参考にならない」なんてことはない。この点は誤解なきよう,あらかじめお断りしておきたい。
   というわけで,今回のパーティはランサー,スレイヤー,プリースト,ソーサラー,アーチャーという構成である。いずれも今回のテストのために用意したキャラで,レベルは37だ。筆者がスレイヤー,同行した4GamerスタッフがプリーストをそれぞれGalleria QF560上で担当し,残りはNHN Japan,そしてドスパラのスタッフに担当をお願いしている。
 なお,先ほどBTO標準構成のままと述べたが,念のため示しておくと,入手したGalleria QF560のスペックは下に示す表のとおりだ。


 さて,今回のテストにあたっては,インスタンス「邪教徒の神殿」内と,同インスタンスの“入り口”に近いフィールドの2か所でパーティプレイをすることとし,前提条件として,TERAの美しいグラフィックスを堪能すべく,グラフィックスオプションはいずれも最高設定とした。そのうえで,パネル解像度たる1920×1080ドットを起点とし,安定的にプレイアブルなフレームレートが出せるところを探っていくという流れになる。

   で,結果はどうだったか。
 Galleria QF560では,1280×720ドットが,すべてのグラフィックスオプションを最高に設定した状態で問題なくプレイできる解像度だった。

 フレームレートを確認しながらプレイしたところ,フィールドでは,ほぼ60fps“貼り付き”。戦闘中だと,Mob(敵モンスター)の描画負荷がかかるため,さすがにフレームレートは下がり気味になるが,それでも3Dオンラインゲームにおいてプレイアブルかどうかの大きな指針となる平均30fpsはほぼ維持されており,少なくとも,プレイしていて支障が出ることはまったくなかった。

   ……と,テキストで説明しても分かりづらいと思うので,Galleria QF560上で撮影したプレイムービーを見てもらうことにしよう。
 今回は,TERAがインストールされたHDDに必要以上の負荷を与えないよう,USB 3.0接続の外付け3.5インチHDDをGalleria QF560と接続したうえで,この外付けHDDにムービーを書き込むよう設定したキャプチャソフト「Dxtory」から“録画”することにしている。

 下に2つ示したのは,上がインスタンス内,下がフィールドで,2台のGalleria QF560でプレイした内容をそれぞれまとめたものだ。「フレームレートが落ちたところはカット」といったことはせずに,なるべくさまざまな局面を見てもらうべく編集してあるが,ここで言えることは,「乱戦だと,Mobとの距離が近くなる前衛職で,30fpsを下回るケースがあるものの,プレイの快適さは損なわれていない」ことと,「乱戦でも後衛職ならフレームレートの低下が生じておらず,乱戦以外では前衛,後衛ともまったくもって快適である」ことの2つである。その点を意識しながら再生してみてほしい。

3D性能,拡張性ともに優れ,正直「安い」
メインPCとして長く使えるノートPCだ

   以上,Galleria QF560をチェックしてきたが,TERAをプレイするためのPCとして,「ノートPCだから」という妥協が不要なことは,十分に理解してもらえたのではないかと思う。Galleria QF560なら,解像度1280×720ドットで,すべてのグラフィックス設定を最大に指定しても,満足にプレイできるだけのフレームレートが得られるのだ。
 また,ストレージやメインメモリ周りの拡張性が確保されていることも重要な要素といえる。「せっかくPCを買うなら,長く使いたい」というニーズに対し,購入時,そして購入後にも,「体感速度を大きく左右するストレージやメインメモリ周りに手を入れられる」といった形で応えられるのは,やはり大きい。

 そして,何よりも注目したいのが,それらスペックや,キーボード&タッチパッドの完成度が高いレベルでまとまっていながら,BTO標準構成価格――今回テストした構成そのままだ――は12万9980円(税込,2011年8月27日現在)なのである。
 しかも,いままであえて述べてこなかったが,下に示したリンクからドスパラの直販サイトへ飛んで購入すると,それだけで3000円引きになるという,4Gamer限定キャンペーンも開催中(※9月19日までの期間限定)と,買い得感はすこぶる高い。

 「TERAをプレイできるPCが欲しい。できれば場所を取らず,どこからでもゲームへログインできるノートPCがいい。もちろん安価なほうがうれしいに決まってる」というワガママな人に,Galleria QF560はうってつけの存在だ。

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